生垣撤去エクステリアリフォームで
お庭のお悩み解決

SCROLL

はじめに

そこに生垣がある理由(わけ)

一般的に「THE日本建築」という感じの和風住宅では趣きを重視して、庭木や生垣、景石等を取り入れたお庭が多く見受けられます。日本建築では古くから景観に多彩な植物を取り入れてきました。よく手入れされた庭木や生垣は建築のそれと相まってひとつの「和」(=協調性)を生み出し、それはとても素晴らしいものです。窓枠によって切り取られたお庭の1シーンが絵画のように芸術的であったりするのも日本庭園ならではと言えるでしょう。最近では、古来の日本建築、和風住宅が少なくなってきてはいますが、「和モダン」というカテゴリーが誕生したこともあり、無機質なアルミや鋳物よりも、敢えて植栽を多く取り入れるお庭も珍しくありません。現代の建築に上手に和の趣きを取り入れたスタイルの造り方です。決して「生垣はアカン」という訳ではないのです。

目的と役割

前述の通り「景観」という役割が挙げられます。お庭に植物を配し、四季折々の表情を愉しむというものです。これも和の趣きというのかもしれません。しかし同時に、植物は景観でありながら機能性もございます。もし庭木が落葉樹なら、夏は木陰を作り冬は暖かい日差しを通す。春には花を咲かせ、秋には実の生る木々もあれば、紅葉する木もあります。他にも、緑の生垣は涼しい風を通すとか、芝生は夏場のお庭の気温上昇の抑制に繋がるとも言われます。生垣が成長すれば軽いスクリーン(目隠し機能)としても活躍してくれます。植物の機能性を上手に取り入れることで快適なお庭を造れば、お家の中でも快適に過ごせることでしょう。

生垣でもいいんだけど、そろそろ撤去しなきゃいけないかなって思う瞬間

大前提として植物は生きています。成長します。当然、お世話が必要です。昔の庭木剪定師のように、木の成長過程で上手に剪定と矯正を加えることで見事な門かぶり松が出来たように、「ほっとけばいい」ものではなくお世話が必要です。植林、竹林も然り、植物に関しては「メンテナンスフリー」の概念は無いのではないでしょうか。世話をするから愛着がわく、世話をするから癒されるものです。ですが、残念ながら庭木にそれほど手間暇をかけていられなくなってきたのが昨今の実情です。理由は様々ですが、庭いじりする時間がなかったり、そこそこ体力が必要な庭仕事がしんどくなってきたり、また今度また今度と思っていたら手が付けられなくなったり…色々です。庭木の多さに関わらず人の手が行き届かなくなったお庭は荒れていきます。

余談ですが筆者は「生垣」にはあまり良い思い出がありません。幼少期に住んでいた家には生垣があって、当時すでになかなか立派に成長した木々でした。ほぼ敷地の端から端に至る長い生垣で、おかげで夏は窓を開け放しても通りからの目線は気にならず、そよ風を通しながらもプライベート空間はしっかり確保されておりました。今思えばスクリーン機能や夏場の木陰機能の恩恵を受けていました。子供だった筆者から見ると背の高い、宛ら緑のウォールに守られている気分でした。ええ思い出やんけ。そうなんです。ただ一点を除いては。筆者が小学生のある夏、毛虫が大量発生した年がありました。生垣だけでなく庭木が豊富なお庭だったので、どこを向いても毛虫さんこんにちは状態でした。またこれがかわいくないタイプの、どちらかというとグロテスク系の毛虫さんでデカいしムチムチだしギラギラしてるし、怖くて仕方なかったのです。そんなケムりんがそこらじゅうに居るわけです。自分より背の低い庭木ならまだいいのですが、生垣は自分よりも背が高くなんせウォールですから、そこに奴が居ると思うだけで小学生にとっては脅威でした。結果、一人で夏休みにキンチョーるを一缶使い切るという悪寒が走る思い出ですが、これ、生垣は悪くないんです。生垣のお世話と手入れを怠ったことが原因です。しかし当時小学生の自分が農薬を扱うわけにはいきませんので、翌春にお家の方が毎年の剪定作業と共に消毒をしてくれました。当時は毎年の刈り込み作業が恒例行事で、家族総出で草刈りや庭木の手入れをしたものです。あれはあれで楽しかったです。小学生の自分は大抵、草刈りを放り出してアリ地獄にいたずらしたり、かわいいタイプのケムリンを追いかけたり、セミの抜け殻を集めたり(集めてどうすんだNo,1の品)していました。では、その生垣を、今なら撤去したいか?と考えてみたのですが、自分としては生垣のままでいいと思います。仮にあの生垣をフェンスに交換できたとして。メンテナンスフリーだぜ?ラクだぜ?と言われても、「味気ないなぁ」の一言です。汗水たらして日焼けしながらみんなで草刈りや剪定をしたのが、一番いい思い出のようです。

ですが、そうのん気に思い出ばっかり大事にしていられない事態も起こります。例えば怪我とか。足腰が弱ってくると脚立に登るのはやめてと家族に心配されます。令和も記録的最高気温を更新し続ける近頃では夏場に外を歩くだけでも危険な場合があります。よほど体力がない限り、屋外での庭仕事は重労働に感じます。あと、ありがちなのが、敷地を飛び出し車道に張り出してしまった生垣。ハンドル握る側としては死角に歩行者が居たらと思うと恐ろしくなる現場もあります。同じ理屈で隣地に領空侵犯する木もあります。お隣さんから申し訳なさそうに「今年もそろそろ切ってもらえねぇかな?息子から車に傷がつくって文句言われるんだよ。毎年すまねぇな」って言われるパターンです。木が車に傷をつけるのか?と思われるかもしれませんが、ガッツリ傷つきます。生垣に選ばれる常緑樹の枝葉は固いことが多く、車の塗装面が負け、補修に多額の費用をかけている場合も珍しくありません。もひとつ稀ですが危ないのが、成長しすぎた生垣の根が足元の石垣を崩してしまうケースです。こうなると、生垣どころか石積みを修復しなければなりません。このように生垣のお世話が自分の手に負えないとなってくると「そろそろ撤去しなきゃいけないかな」と思う瞬間がやってきます。

Before & After

  • Before
    After
  • Before
    After
  • Before
    After

本題の「生垣撤去」について

撤去したいと思ったら

大抵は、生垣撤去を考える頃には生垣もそこそこの大木になっていると考えられます。生垣を成す一本一本が太く深く根差している上にお互いに絡み合っているのです。
「建売を買ったばかりで元々植えてあったマンサクを抜いてフェンスにしたい」といった具合に、まだこれから生垣になる予定の苗木ならば掘り起こすのも簡単なのですが、成熟した生垣の場合は人力ではどうにもならない場合が多いです。そして、木々が上に成長した分、土の中でも根が下に向かって成長しています。根ごと撤去するのか、根を残して生垣だけ撤去するのかも考えなければなりません。場合によっては根を残すべき時もありますし、逆に伐根した方がいい時もあります。判断に迷うときは作業に慣れた業者にご相談ください。現場を見てもらうのが一番手っ取り早いです。百聞は一見に如かずです。その上でご要望と提案をすり合わせていくのが良いと思います。

撤去方法

まず枝葉で構成されている生垣の上物を取り除きます。伐採と呼んでいます。電動工具やエンジンカッターや重機を使う事が殆どです。工事機械の騒音は避けられません。生垣本体の大きさによっては根本からバッサリ行くと危ないとか、若しくは直接根本にアクセスできない事もあるので、少しずつ解体する場合もあります。重機が使えるかどうか、工事車両が現場に入れるかどうかによってもやり方が変わります。伐採のみで終わる場合は根を残し、生垣を構成していた木の切り株が残るカタチになります。

根まで掘り起こすことを伐根(ばっこん)と呼んでいます。木々が絡み合って生垣となっていたのと同様、地中でも根が絡まりあっています。かなり大規模に掘削して掘り起こす作業になります。重機の使用が前提です。根を掘り起こすと土壌の土もかなりの量が根に持っていかれる為、平らな地面にするには新しく土を買ってきて埋め戻す作業が必要です。これが石積みの近くであったり、根が石組に絡みついていたりする場合は、無理に取り除こうとせずに根を残した方がいい場合もあります。ケースバイケースですので一概にどちらが良いとは言えませんが、ご相談頂ければベストなご提案をさせていただきたいと思っています。

見積金額の差

同じ作業を頼んでも業者によって見積金額が違うというのはよくあることです。業者の持つ設備・重機・車両・技術・経験などの違いから費用に差が出ます。得意分野であれば慣れているから工期も短く安くあがるかもしれませんし、その逆もまた然りです。ということは、同じ「生垣撤去」を頼んでも工法も違えば工期も違い、当然金額も違うということになります。安くてより良い工事もあれば、お値段相応という工事もあります。残念ながら「安い=ベスト」とは限りません。筆者の場合、何か買い物をする時は窓口になってくれる担当さんと出来るだけ仲良くなる努力をします。商品の事だけでなく分からない事はなんでも聞きます。会話をします。話を聞きます。そうやって仲良くなるとお値段以上の買い物が出来たと感じることが多いです。商品についてもですが、担当さんとの人間関係に投資したと思えるとお互い気持ち良いお付き合いが出来ます。お庭づくりはお付き合いの続く分野のお買い物です。ココガーデンエクステリアはユーザー様のお庭づくりのお手伝いをする良きパートナーでありたいと願っています。

おわりに

長い記事を最後までお読みいただきありがとうございます。お庭のことになるとついつい熱を帯びてしまいます…。ここまでご覧頂いたユーザー様におかれましてはきっと、大切な「我が家」に関係する事と思います。お庭ってめんどくさいな…なんて思わずに、どうか、一度ゆっくり時間をかけてお考えになるのはいかがでしょうか。このご縁が、ユーザー様にとってのより良いお庭ライフへと繋がっていきますように。