ガーデンルームの選び方

ガーデンルームの選び方

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はじめに

「我が家にもガーデンルームが欲しい!」ガーデンルームにちょっとした憧れを抱いておられますか。筆者は憧れておりました。ですが実際にガーデンルームを作ってみるとガーデンルームは憧れだけで終わりませんでした。意外に実用性があり、いい意味で期待を裏切ってくれます。ココガーデンエクステリアの展示場、根の平ガーデンにはガーデンルームが二つばかりと、サンルームがひとつあります。各アイテムの代表選手です。このページでは「庭にガーデンルーム作ってみた」レポをお送りいたします。

ガーデンルームとサンルームの違い

ざっくりした違いを申し上げますと、出身でしょうか。ガーデンルームがアルミメーカー出身なら、サンルームは温室メーカー出身。それがどれくらいの違いを生むかと言うと、ひとつには気密性だと思います。サンルームの方がガーデンルームよりも気密性が高いと感じています。ですが両者とも断熱機能はございません。ガーデンルームやサンルームは居室ではなく、居間とお庭の間の空間です。さながらカフェのテラス席、といったイメージでお考え頂くといいかもしれません。お、なんかいきなりオシャレなイメージになりましたね。そうです、お庭だってオシャレしていいんです。
LIXIL ガーデンルームGF ガーデンルーム タイルデッキさて、彼らの出身が違うというのは、開発された背景が違うということです。温室といえば、天候に関わりなくある程度の内部温度を保つように作られています。その延長線上に誕生したサンルームであれば、気密性が重視されるのは当然かもしれません。開口部にはサッシの引き違い戸を採用し外気を通しにくい構造になっています。一方、ガーデンルームはエクステリア製品のテラス屋根の延長線上に誕生しています。こちらの方がカフェテラスのイメージが強く、「お庭を愉しむアウトドアリビング」をコンセプトにしているため開放感を重視しています。いわゆるパタパタ折れ戸を採用し3方向フルオープンを実現してきました。
同じような商品に思えるけれども実はベクトルの向きが違うのですね。この両者を一括りに扱うことは困難なので、ここでは「ガーデンルーム」及び「サンルーム」と呼び分けて参ります。

作って良かったガーデンルーム

まずはガーデンルームです。エクステリア業界でガーデンルームの最高峰と言われているのがLIXILの「暖蘭物語」です。発売当初から高級路線であり、マイナーチェンジしても尚洗練された意匠性を保っています。デフォルトでオシャレ・映えなガーデンルームです。こちらの10尺タイプが根の平ガーデンに設置されています。デカいです。それゆえにちょっと奥の間に座しておられますが、タイルデッキ×暖蘭物語=最強の映え組み合わせやと思います。ソファにサイドテーブル置いて、寛ぐもよいですし、リビングの床で使うと振動が響きそうなランニングマシンも、床タイルのガーデンルームなら気兼ねせずに全力疾走できます。もちろん全面開放が可能な折れ戸パネルです。暖蘭物語はオプションのラインナップも豊富です。上手に取り入れて快適空間に仕上げてください。
根の平ガーデンにあるもうひとつのガーデンルームは四国化成の「Fリード」です。特殊な納まりが可能なガーデンルームです。気に入っているのは屋根が張り出している、つまりルームのパタパタ折れ戸の先に更に軒があるという点です。ガーデンルームを商談中のお客様が見学に来られた時、Fリードをご覧になって「これがいい…でもウチの場合はコレ設置出来ないんですよね…?」と若干ガッカリしておられた事を思い出します。エクステリア製品は、全ての現場に同じものが同じ条件で取り付けられる訳ではないので、設置場所や床面積等の条件によっては致し方ない事も確かにあります。でも、もし可能なら、是非お勧めしたい機能でありますので展示しています。根の平ガーデンのFリードの床は木樹脂デッキ仕様です。雨濡れ水濡れ埃も灰も木屑も気にせず使っています。ルーム内は時にはお洗濯物干場として、時にはDIYの加工スペースとして、時にはピザパの調理場として、活躍しています。全面開放が可能な折れ戸パネルは、お庭との行き来が容易で、お庭BBQの食卓にするにはもってこいです。
四国化成 Fリード憩 ガーデンルーム

サンルームを作って良かったこと

根の平ガーデンには大仙のサンルームがあります。名前はフレッシュルーフ。大仙は温室開発に始まり130年、今や様々な事業を手掛ける老舗メーカーさんです。序盤で、サンルームは温室出身と書きましたが、フレッシュルーフがまさしくそれです。冬場の体感ですが、居室からサンルームに出た時の暖かさは、ガーデンルームのそれとは少し違うかなと思いました。外付けルームの中では気密性のある方だと思います。大きな違いはサッシを採用しているところでしょうか。引き違い戸なので、ガーデンルームのように全面開放とはいきませんが、隙間風はあまり気にならないように思います。「サンルーム」なんてよく名付けたものだと思います。SUN(太陽)ROOM(部屋)ですよね?名前の通り、冬季の低い位置から射し込む太陽の暖かさを取り込むにはもってこいのアイテムでございます。昼間、ポカポカの陽だまりは猫さんの入り浸りポイントになること間違いなしです。ただ、断熱機能は持ち合わせておりません。夜間の冷えはそのままサンルーム内も冷やしますから、猫さんはお家の中に入れてあげてください。全方向から太陽光を取り入れるので、明るくて良いんですけど、夏場は暑いです。あと、家具とかを置いていると日焼けもします。これはガーデンルームでも同じです。サンルームならカーテンレールがオプションで準備されていることがあります。オプション品を上手に使って快適空間を作りましょう。
大仙 サンルーム フレッシュルーフ4

オプション品を上手に取り入れる

では、オプション品について少し。ガーデンルームもサンルームも商品によってオプション品の展開が異なります。また、ルームの用途によってお勧めしたいオプションは変わって参ります。お洗濯物を干したい、もしくは物干場にする可能性があるなら、竿掛けは是非とも上位に挙げて頂きたいオプションです。竿掛けは物干し竿を掛けるための部材です。物干し竿は最寄りのホームセンターでご購入頂けます。お洗濯物を干したいけれど、外から見られたくないなぁと思われるなら、ロールスクリーンやカーテンレールといったオプションもございます。真夏の太陽の日差しがキツイと感じられる場合は、日除けスクリーンはどうでしょうか。設定があれば、網戸も取り入れておくと何かと便利です。サンルームの中には換気扇を取り付けられるタイプの商品も登場しています。やたらと換気が喚起されて久しい今の時代、あってもいい機能かもしれません。
四日市市U様邸 新築外構 晴れもようwith

おわりに

冒頭、ガーデンルームはカフェのテラス席のイメージと申し上げました。が、とは言っても実際にお庭に作られたガーデンルームが、四六時中ティータイム仕様であるとも限りません。使い方はその時々で変化します。お庭をバラ園にしておられるユーザー様は暖蘭物語を連棟にして、シーズンになるとガーデンルームを大開放してバラ園の鑑賞会をしておられました。そういう現場もあれば、普段はお洗濯物干場兼、猫ちゃん犬ちゃんの遊び場所って言う現場もあります。どんな使い方をするにしても、その時その時の必要に応じて有効活用できること、そして使いやすいこと、これが大事だと思います。有意義なガーデンルームライフを実現するためにも、やはり前段階の計画や、ビジョンを明確にすることが不可欠かと思います。何のために、何がしたくて、どういう使い方をしたいか、等をハッキリさせてみましょう。そうすれば、どんな商品が適しているか、何が必要でどのように仕上げればいいかが段々と見えてくることでしょう。