はじめに
エクステリアのフェンスには、用途に応じて様々種類がございます。縦格子フェンス、横格子フェンス、太格子フェンス、井桁格子フェンス、半目隠しフェンス、全目隠しフェンス、メッシュフェンス、彩光パネルタイプ、ルーバータイプ、スクリーンフェンス、デッキフェンス…等々です。このページでは、一般的な一戸建て住宅によく採用されるフェンスの種類と用途、目隠しフェンスについてもご紹介して参ります。
そもそもフェンスとは。一般的には「柵、囲い」を意味します。野球場などの競技場で、グラウンドと客席の間にある仕切りもフェンスと定義されます。そのフェンス何のためにあるの。観覧中はここから先には立ち入らないでねという意味と、恐らくは客席の安全確保の意味合いが強いと思われます。ファウルボールがいちいちスタンド直撃したら痛いです。ネットフェンスがあった方がみんな安心です。ではエクステリアでは何のためにフェンスを取り付けるのでしょうか。役割から見ていきましょう。
フェンスの役割
ひとつの役割として「境界線の明確化」があります。地面などに埋め込まれている境界ピンを見ればどこが境界なのかは分かるのですが、あの小さな赤い印をいちいち確認するのは外構屋と図面屋くらいです。ボールを追いかけて小走りするキッズに境界なんて見えません。そんなキッズが知らぬ間に境界超えて思わぬ出来事に遭わない為にも、フェンスを作って境界が誰の目にも明らかであった方が親切じゃないの、というご意見には激しく同意です。誤って誰かが水路に落ちない為に転落防止柵を作るケースもあるでしょう。開発・造成された団地では隣地境界にフェンスを設置することが団地協定で取り決められている場合もあります。昔からある商品で「マイエリア」という名前のフェンスがあります。30年前にはすでに世の中に出回っていました。名は体を表すと申しますが、名前のまんま、「私のエリア」即ち境界フェンスですね。この「マイエリア」に代表される縦格子フェンスはアルミ形材フェンスの中でも安価で施工が容易であることから境界フェンスによく採用されます。玄関側から見えない裏側や隣地境界は簡易的な柵で十分と判断される場合に、このようなアイテムがよく選ばれます。しかし玄関側に取り付けるフェンスはちょっと拘りたいものです。お家や門まわりとのバランスとか、意匠性とか。では拘れるフェンスにはどんな種類があるのでしょうか。
フェンスの種類
アルミ形材にも色々な種類があります。30年前には無かった木目ラッピング形材も多数登場しました。見た目木調ですがアルミの耐久性があるため人気です。アルミ鋳物という材質のフェンスもあります。形材が押し出し成型であるのに対して、鋳物は鋳造であるため、曲線や捻りなど、形材にはできないデザインを実現しています。その代わり価格的には少々値が張ります。そして現場加工にはあまり適していません。でも、カッコイイです。重厚感って言うのでしょうか。門まわりと統一感があると素敵なエントランスになります。エントランスはお家の顔。毎日見るモノ、観られるモノですので、ちょっと拘ってみるのもいいと思います。
目隠しフェンスとは
先程、観られるモノと申し上げましたが、もしかしたら「見られたくない」ところもあるかもしれません。例えば勝手口付近とか。例えば洗面所の窓とか。そんなところ、わざわざ見に来る人はいないはずなのですが、気になる時は気になります。筆者の幼少期、自宅のトイレに小窓がございまして、昼間は外が明るいので窓の外の植木が見える程度なのですが、夜、外が暗いのに窓が開いていて網戸になっていると、その向こうに何かおるんちゃうか誰か見てるんちゃうかと気になって、ボーっと窓ばっか見上げていたものです。で、気になりだしたらなかなか払拭出来ないんですよね。そんな時に思い出して頂きたいのが「目隠しフェンス」です。目隠しって…アイマスクじゃないですよ。でも何故かこのネーミングが定着してしまいました。視線を遮りたいという意味なんだろうと推測します。外からの視線が気になって落ち着かないからシャットアウト。という感じでしょうか。なのでスクリーンフェンスなんて呼んでみたりもします。大抵、掃き出し窓や玄関や勝手口といった建物の開口部に合わせて取り付けられます。こちらはほぼ現場対応の特注と思って頂いていいと思います。
やっちゃいけないフェンスの活用方法
故意にではないでしょうきっと。でも偶に、いや、結構な頻度で見かけるのが、メッシュフェンスに鈴生りになったヒョウタンとか、ゴーヤーとか、カボチャとか?さすがにカボチャは二度見しました。基本的なことでありますが、境界用フェンスは植物生育用には出来ておりません。でも、勝手に蔦が這っていくのだから仕方ない。確かにゴーヤー程度ならこまめに収穫すれば耐えられるかもしれません。カボチャは…フェンスを補強した方がいいかもしれませんね。多分ですけど、フェンスが壊れます。もし蔦系植物のためのスクリーンフェンスをご希望でしたらそれ相応のアイテムがございますので、お気軽にご相談ください。
筆者も昔、快適さ故に利用していたのですが、「デッキフェンスに布団を干す」のもホンマはNGのようです。メーカーカタログに書いてありました。理由としては恐らくデッキフェンスはバルコニーのような本体一体型の柵ではなくベースプレートによる取付けだからだろうと推測します。程度の問題だとは思うのですが、思わぬ不可抗力が無いとも限りません。事故が起きてからでは遅いので、危ないことは極力避けてください。
おわりに
エクステリアにおけるフェンスの種類は多岐に渡ります。ここでご紹介した限りではありません。目的別、用途別に合わせてお選び頂きたいと思います。なぜ、何のために、フェンスが必要ですか。ご相談内容に合わせて最適なご提案をさせて頂きたいと思っています。